かぜ症状や発熱などの診察をいたします

小児でよくみられる感染症

※リンクをクリックすると疾患の解説ページに移動します。

◎発熱:こどもの場合、37.5℃以上が明らかな発熱とされています。熱が高くても元気にしているようであれば緊急性が低いことが多いですが、熱が続いたりする場合やしんどそうな場合は小児科を受診するようにしてください。解熱剤について詳しく知りたい方はこちら

◎熱性けいれん:熱性けいれんは発熱から通常24時間以内に前兆なく起こります。数分以内におさまることが多いですが、5分以上続いたり、けいれんがおさまっても意識がはっきりしない場合は緊急性が高いこともあります。小学生以降に起こることは少ないです。

◎新型コロナウイルス感染症:2019年以降深刻な問題となっている感染症です。感染力が極めて強く、小児では軽症のことが多いですが、まれに重症化することもあります。変異株の種類により感染力や症状に大きな差があります。

突発性発疹症:1歳未満でよくみられます。高熱が3日程度続いて、解熱後に全身に発疹が出現します。

◎インフルエンザ:インフルエンザウイルスの感染により発症します。通常12月~4月頃に流行します。高熱と咳、鼻水、のどの痛みなどの症状が主ですが、嘔吐や下痢などの胃腸症状を伴うこともあります。タミフル®などの抗ウイルス薬により症状の改善が期待できます。年長児では異常行動を認めることもあるため、注意深い観察が必要です(インフルエンザの異常行動について詳しく知りたい方はこちら)。

RSウイルス感染症:大人や年長児では感染しても軽い症状で済むことが多いですが、乳児など年少児では高熱や咳、呼吸困難などが起こることもあります。

ヒトメタニューモウイルス感染症:RSウイルスと同じように高熱、咳、呼吸困難が主な症状ですが、乳児よりも3~5歳前後で症状が強くなる傾向があります。

マイコプラズマ感染症:マイコプラズマという細菌に感染により発症します。発熱、咳が続くことが多く、年少児よりも年長児で症状が強く出やすいです。抗生剤の内服が有効です。

アデノウイルス感染症:感染した場合の症状は多彩で、高熱が5日程度持続したり、目の充血を伴ったり(プール熱)、胃腸炎症状を伴うこともあります。

溶連菌感染症:溶連菌という細菌の感染により発症します。発熱、のどの痛み、発疹などの症状がみられます。抗生剤を10日程度内服して治療します。

手足口病:夏かぜのウイルスにより起こる病気です。手のひら、足の裏、口の中などに発疹ができます。高熱が出ることもあります。

ヘルパンギーナ:夏かぜのウイルスにより起こる病気です。高熱とのどの痛みが特徴的です。数日の経過で自然治癒しますが、のどの痛みにより経口摂取が難しくなることもあります。

りんご病(伝染性紅斑):パルボウイルスB19というウイルスの感染により起こります。頬と体に発疹が出現します。咳や鼻水、発熱を認めることもあります。妊婦さんが初めて感染すると胎児に重い悪影響が出ることがあります。

水ぼうそう(水痘):水痘帯状疱疹ウイルスの感染により起こります。発熱と水ぶくれを伴う発疹が主症状で、咳や鼻水を伴うこともあります。抗ウイルス薬の内服により症状の改善が期待できますが、免疫が低下している場合は重症化することもあります。

急性胃腸炎:ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスなどのウイルス感染により起こることが多いですが、一部で細菌性(黄色ブドウ球菌、サルモネラ菌、カンピロバクターなど)のこともあります。発熱、嘔吐、下痢が主な症状です。嘔吐が続く場合は脱水が懸念されるため点滴が必要なことがあります。