小児皮膚疾患

ニキビの話

 こんにちは、つま小児科クリニックのブログをご覧いただきありがとうございます。このブログではクリニックのことや、小児科に関係する色々なことをお話させていただこうと思っております。

 今回はニキビについてお話させていただきます。

 

◎ニキビとは

 ニキビは医学的には尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)といいます。思春期前後になると、特に顔では皮脂の分泌がさかんになりますが、毛穴が皮脂でつまってしまったり(白ニキビや黒ニキビ)、つまった毛穴の中でばい菌が繁殖してしまい(赤ニキビ、黄ニキビ)、ニキビとなります。ニキビを放置すると、炎症が広がって毛穴のまわりの組織まで壊されてしまい、ニキビ痕(あと)が残ってしまうこともあります。ニキビ痕はニキビをつぶすことによってもできてしまいます。

 ニキビ治療には洗顔で皮脂をしっかりと落としてあげることが重要ですが、日常の洗顔に加えて、病院で処方される薬を使用するとさらに効果的なニキビ治療を行うことが出来ます。

 

◎病院で処方される薬

 ニキビの程度により、以下の薬剤を処方します。どんな薬を使用するにしても、一番大事なのはしっかり洗顔を行い、皮脂をきれいに洗い流すことです

【外用薬(塗り薬)】

① 保湿剤(ヒルドイドローション®など)

 洗顔後に保湿を行うことにより、皮膚を健康な状態に保ちます。ニキビに対する自然治癒力が高まり、新しいニキビもできにくくなります。

② 抗生物質(アクアチムクリーム®、ダラシンゲル®など)

 毛穴の中のばい菌を殺す薬です。主に赤ニキビ、黄ニキビに使用します。毛穴が皮脂でつまっていると薬が毛穴の中に届かないので、塗る前にしっかり洗顔しましょう。

③ ディフェリンゲル®、べピオゲル®

 皮脂と一緒に毛穴をつまらせる角質をきれいにする働きがあります。使用開始時は赤みや乾燥の副作用がみられることが多いのですが、1か月ほど続けると落ち着いてくることが多いです。まれに強い赤み、強い痒み、ジュクジュクとした強い腫れが出ることがあります。その場合は薬を中止し医師にご相談ください。よく効く薬ですが、すぐに効果は出ません。効果を実感できるまで長い人では2か月くらいかかります。

※複数種類の薬を塗る場合は 洗顔 → 保湿剤 → ディフェリンゲル®、ベピオゲル ®→ 抗生物質  の順で使用してください。

【内服薬(飲み薬)】

① 抗生物質

 毛穴の中のばい菌を殺す薬です。ルリッド®(ロキシスロマイシン)という薬を1日2回、1回1錠を内服します。最長で2か月間内服を続けます。

② 漢方薬

 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)または荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)という薬を1日2回内服します。味はおいしくありません。

③ L-システイン(ハイチオール®)

 ハイチオールC®はCMでおなじみのシミやそばかすの薬ですが、有効成分のL-システインは皮膚の新陳代謝を高めるはたらきがあり、ニキビ治療にも効果的で病院で処方することもあります(市販薬と病院処方薬は成分が少し違います)。皮膚を健康な状態に保ち、自然治癒力を高めます。1日2回内服します。

 

◎治療期間について

 通常数か月間しっかりと治療を行うとかなり効果は実感できますが、20歳頃まで(人によってはもっと長く)は皮脂が多い状態が続きます。いったん良くなっても日常のスキンケアは継続し、悪化時は適宜治療を追加する必要があります。

 

 

 以上、ニキビについてお話させていただきました。

 余談になりますが、私(院長)自身も中学生の時はニキビに悩んでいた時期があって、病院に受診こそしていないものの(ニキビで病院に行くという発想がなかった)ニキビ用の洗顔料を買ってもらって使用していましたが、あまり良くならなかった記憶があります。実は病院に行けば色々な治療法があるということをその時期に知っておきたかったなと記事を書きながらしみじみ思いました。

 最後までご覧いただきありがとうございました。

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